久留米大学心臓血管外科は1956年8月に初の心臓手術を行って以来、約半世紀にわたって先天性心疾患、後天性心疾患、大動脈疾患等を対象として多岐にわたる手術を行ってきました。
国内でも有数の臨床症例数を誇っており、2000年6月には心臓大血管手術総数は10,000症例を超えました。現在は一般病室40床、ICU6床を用いて年間約300例の心臓大血管手術に加え、約250例の血管外科手術(腹部大動脈瘤を含む)を行い、優れた成績を上げております。また、近年の心不全の重症化に対し補助人工心臓を用いた治療、大動脈瘤に対して低侵襲のステントグラフト内挿術、閉塞性動脈硬化症やバージャー病に対する血管新生療法など最新の治療法にも積極的に取り組んでいます。
臨床治療のみならず、基礎、臨床研究にも力を入れており、体外循環時の心筋保護法、脳脊髄保護法といった基礎研究、骨髄幹細胞を用いた血管新生、虚血心筋の再生、組織工学による大動脈弁グラフト、小口径グラフトの作成といった再生医療の研究も行っています。また、臨床研究では各種人工弁の遠隔期成績の検討や人工弁機能不全の診断と治療といった分野で国内外から高い評価を受けています。

