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教育関連病院

地方行政法人国立病院機構九州医療センター

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血管外科

地方行政法人国立病院機構九州医療センター

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平成22年10月1日より赴任している平成13年入局の三笠圭太です。当センターも開院より17年が経過し、小生が、久留米大学心臓血管外科からの派遣医師8代目として医療に励んでおります。当院においては心臓外科と血管外科が分かれており、主に携わる疾患は横隔膜以下、腹部末梢の動脈疾患および静脈疾患が中心となります。

血管疾患が一般的に認識されてきたことに伴い、ここ数年は右上がりの症例数となってきており、そのことが病院側より評価され、2010年の4月から血管外科専任医師3人体制で診療を行っております。科長は小野原 俊博(九大2外科)先生で、スタッフとして古山 正先生(九大2外科)と小生の2人がいて、研修医の先生が大変貴重な戦力として頑張っております。

さて当院における大動脈瘤の治療件数は、年々症例数は増加し、治療の内訳では、胸部・腹部ステントグラフト内挿術の割合が増加傾向であります。ステントグラフト内挿術の割合が高めですが、症例の高齢化・術前リスクが高い症例が増加しているためと考えています。

また最近の傾向として、閉塞性動脈硬化症の紹介患者が多く、重症虚血肢に対する血管内治療やDistal bypass手術が増加傾向にあります。総手術件数は昨年と同様、350件を上回る勢いであり、今後も高齢化・糖尿病・慢性腎臓病患者の増加から血管疾患、特にPADに対する治療の必要性が見込まれ、症例数は増加していくと思われます。また、来年度より当院において静脈瘤に対するレーザー治療の導入に向けて準備を進めており、静脈瘤手術にも力を入れていく予定です。

今後も、多くの諸先生方のご協力を得て、日々精進していく所存であり、引き続きのご指導ご鞭撻の程をよろしくお願い申し上げます。


[ 三笠 圭太 ]

手術症例の内訳

H22.11.1 ~ H23.10.31
  
胸部ステントグラフト 7例
腹部ステントグラフト 35例
腹部人口血管置換術 38例
動脈血行再建 60例
下肢静脈瘤 69例
血管内治療 97例
その他 51例
合計357例

大動脈瘤治療症例数の推移

※ 画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

肝臓病センター肝胆膵外科

2010年度も当九州医療センター肝胆膵外科は、私才津秀樹医療管理企画運営部長兼外科科長と高見裕子肝胆膵外科科長兼肝臓病副センター長、和田幸之医師、龍 知記医師のスタッフ4名に立石昌樹レジデント1名、研修医1名の計6名で手術などすべての診療業務を分担した。

肝胆膵外科の手術症例数は肝癌(原発性、転移性)が大部分を占めているが、今年度は前年度の205例から223例に増加し、また胆膵手術も着実に増加してきている(表)。
これら手術数の実績から、当科は大学病院以外では比較的珍しい『肝胆膵外科高度技能認定施設(A)』にすでに認定されている。また、さらに今回は、栄えある第一回肝胆膵外科高度技能専門医に合格した12名の中に当院スタッフの高見裕子医師も選ばれたが、村中 光病院長、病院幹部をはじめとした内外の多数の医師から祝福を受けたことを同門の皆様にも紹介しておきたい。

多忙な日々の診療と平行して、今年度も国内の多数の学会にも積極的に参加した。これに加えて、最近欧米では肝癌の局所治療はマイクロ波がラジオ波に取って替わりつつあることから、スタッフ医師をAASLDやILCAなどの国際学会での発表に派遣した。また、先日日本から著名な医師3名のみ招待されたフランスでの学会において、Liver hanging maneuverで有名なかのBelghitiが『肝癌の局所治療はラジオ波ではダメで、将来はマイクロ波に替わるだろう。また、その手技は経皮的ではなく、10cm程度小切開して行う方法になるだろう。』と特別発言されたそうである。これは正に我々が現在行っているMCNそのものであることから、我が国でも近い将来マイクロ波が脚光を浴びる日が訪れるものと確信しており、来年度はEASLや世界肝胆膵外科学会などの主な国際学会においてMCNを発信したいと考えている。


[ 才津 秀樹 ]

心臓外科

福岡ヤフードーム横に立地している当院ですが、今年はソフトバンクが好調だったおかげで病院周辺も例年より賑やかだったように思います。 心臓外科スタッフは今まで通り九大3名、久留米3名、計6名の混成チームです。今年の久留米大人事としては、4月に手嶋英樹先生が高知の近森病院へ、代わりに宗像水光会病院から榎本直史先生が来ています。九大も4月に1名入れ替えがありました。新スタッフは当初は電子カルテ(2010年7月に本格的導入)に戸惑いを見せていましたが、直ぐに慣れ、皆元気に頑張ってくれています。また、当院には30名前後の前期研修医が毎年入りますので、1or2名の研修医(1年or2年目)がローテーションで当科を回ります。話はそれますが、当院研修医の中から一昨年、昨年と合計4名が久留米大学外科に入局してくれました。今年の1年目は女子が多く(32人中23人!?)、この中から外科志望を探すのは簡単ではありませんが、今後も当院から久留米大学外科学教室へ入局希望者が出てくれることを願っております。

診療内容は、これまで同様、主に成人開心術と胸部大動脈手術を中心に行っております。定例手術枠は週3日(月、火、木)で、この1年は (2010.10.1~2010.9.30)178例と開院以来の最高症例数を達成する事ができました。急患手術(35例、19.8%)、特に大動脈解離の増加が手術数飛躍の主因と考えています。また、久留米大学から田中厚寿、鬼塚誠二両先生の献身的なサポートと当院血管外科との協力にて大血管手術に対してのステント治療も積極的に行っております。低侵襲なステント治療が手の内にあるのかないのかで、患者集客能力に大きな差が出てきているように感じています。 最近は症例の高齢化が目立ちます。約4割が75歳以上でした。2割強が80歳以上。85歳以上も7名(8%)そして最高齢は90歳の大動脈弁狭窄症ASに対するAVRでした。高齢化、重症化とハードルはあがったこともあり、病院死亡率は5.6%と自慢するまでには至りません。死亡率ゼロ、合併症ゼロを目指してさらに精進したいと思っております。

さて、心臓外科領域でホットな話題のひとつとして経カテーテル的大動脈弁植え込み術(TAVI)があります。まだ日本では治験段階ですが、欧米のデータでは、高齢や合併症持ちの、通常では手術適応にならないようなAS症例に対して、まずまずの成績が上げられています。今まで我々外科医まで廻ってきていなかったような症例が、巷にはまだまだたくさん眠っているのでしょう。“TAVIがAVRに取って代わる”というわけではありませんが、新技術がある施設に患者は集りますから、我々もこの新技術を早く持たねばならないなと感じています。幸い、TAVIも大血管ステント治療との技術共用ができるので、久留米大学は是非この分野でも他をリードしたいものです。

最後になりますが、当院では今後も久留米大と九大のそれぞれの良き医療文化を融合させたさらに精進する所存です。教室ならびに同門の先生方の一層のご指導ご鞭撻、何卒宜しくお願い申し上げます。


[ 田山 栄基 ]

乳腺センター

九州医療センターも開院より18年が経過し、現在35診療科目に病床数700床を持ち、開業医の先生方と連携をとりながら、福岡市の中心的病院としての役割を果たしております。

待望の女性外来が完成し、乳腺センターは女性外来で外来診療をおこなっています。乳腺疾患以外には婦人科や泌尿器科も女性外来で診療しており、女性患者さんにとっては周りの目を気にすることなく女性に配慮した外来であり、今後、九州医療センターの看板の1つになっていくとものと思われます。乳腺センターも設立されて6年が経過しましたが、以上のように若い人材の確保と診療体制の向上がはかられ、今後の発展が期待されます。

診療においては、5年前から導入されたマンモトームシステム(prone type)は例年どおりの症例数であり、特に非浸潤癌(早期乳癌)の診断に大きな役割を果たしています。また、術前術後および再発に対する化学療法も当院の化学療法センターで積極的に行っていますが、化学療法件数は年々増加しており、年間1600件を突破するペースとなっております。手術件数は乳腺センター開設前に比較すると約1.5倍に増加し、乳房温存率は現在の時点で70%となっており、全国の他の施設にも引けをとらない数字です。昨年6月より導入した「乳癌に対する鏡視下乳房手術」も順調に症例数の伸ばし90例を超えました。手術創はほとんど目立たず、根治性と整容性を両立させるすぐれた術式であり、多くの患者さんから喜びと感謝の声を頂いております。

今後、益々重要視される乳癌診療の質を高め、患者さんに満足していただける医療が提供できるよう更なる努力をいたします。

手術実績

H22.1 ~ H22.12
乳癌 乳房切除術 41例(内、内視鏡術手術6例)
乳房切除+同時再建 2例
乳房温存術 88例(内、内視鏡手術39例、新皮脂肪移植2例)
乳房温存率 68.2%

マンモトーム症例

H22.1 ~ H22.12
エコーガイド下 20例
ステレオガイド下 19例
合計 39例

外来総合治療センター

H22.1 ~ H22.12
利用総数 1690例(乳腺外科1146例、腫瘍内科544例)

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